世の中には数多くの調律師が存在しますが、どなたに頼むかはユーザー側としてはときに迷うことでもあります。
しかし重要なことはなるべく同じ調律師に継続的に見てもらうということです。
一番やってはいけないことは一回きりで他の調律師に変えるという行為です。
ピアノは一回の作業ではピアノ本来の性能を引き出すことは困難です。
特に前回からの調律の期間が空いていたり、長年放置されていたような場合はなおさらです。
音が狂ってきたからと言ってすぐに担当を変えるのではなく、一度その調律師に相談してみましょう。
そこでよい調律師なら誠意ある対応をしてくれるはずです。
仮に少し気になるところがあったとしても最低でも2、3回は様子を見ましょう。
ピアノにとっても次々と調律師が変わることは好ましくありません。
コンサート会場のようにある程度レベルの高い調律師が出入りするような場所ではその品質は保たれますが
、一般的な環境の場合はそれぞれ癖のある技術者が触ることはそのたびにピンの位置、回し方が変わる
ため音が落ち着かずピアノの寿命さえも縮める結果になるでしょう。
技術以外の面で気に入らないことがすぐにあるのでなければ一度ひとりの人に信頼して任せてみるのが妥当でしょう。
ピアノという生き物とピアノ調律師との関係は一朝一夕では築けないのです。