ピアノの音色は実に様々なものがあります。
一概にピアノの音と言うとこれだと言うものがあるけれど、その一般的に思われているピアノの音の中にも違いが存在します。
それはまずピアノの種類による違いです。
一般的にピアノはブランドの音と言うものがあり各ピアノ製造メーカーの思惑、いわゆるその色が各ピアノには反映します。
メーカーが求めるように設計・調整され、構成されている材質もそれに準じています。
このブランドによる音の違いがもっとも音色の違いとして感じやすいでしょう。
そして次にその各ブランドの中でもピアノの機種により違いが生じてきます。
これはピアノの大きさ、横型のグランドピアノか縦型のアップライトピアノかでも変わってきます。
例えばアップライトピアノにもグレードにより大きさが別れており、音色の豊かさ等に影響を与えています。
しかし同じブランド、機種でも音が一台一台違います。
その変化に大きな影響を与えるのが環境です。
ピアノが置かれている環境が音色に変化をもたらします。
コンサートホール、ホテルのロビー、広いフローリングの部屋にあるのか絨毯の狭い部屋なのかどうか、ピアノには様々な置かれている条件が異なります。
それによりピアノから出て耳に達する音が変化するのです。
それに加え気候環境も変化を与えます。
気温や湿気に敏感に反応するアコースティック楽器であるピアノは、季節や日ごとの気候の変化により音色が変化するもの。
ミュージックワイヤーと呼ばれるピアノ弦が温度により伸び縮みをしたり、材質に多く使われている木材やフェルトが湿気などにより膨張伸縮することが主な原因。
そして使用状態。
普段弾かれているピアノなのかほったらかしなのか、これも同じブランドの同じ機種であっても音色が変化する要因のひとつ。
そして最後に調整や調律による音色の違い。
調律やアクションの整調、整音により様々に音色は変化します。この物理的な変化がピアノにもたらす音色の変化としてはかなり大きなものがあるのです。