2009年3月29日日曜日

キャプスタンボタン(UP)







キャプスタンボタンはアップライトピアノ内部アクションの一部品。

名前のとおりにボタンのように丸く縦長2センチ程の部品。

材質は堅い木製のものから樹脂のものまで、温度・湿度に強い耐性のある変化の少ない材質で一般的には作られている。


キャプスタンボタンは鍵盤の先に取り付けられ鍵盤の運動を上方向の力として正確に伝えることがその役割である。

このキャプスタンボタンの上下の調整により鍵盤の動きによって生じた力をロスなく伝えるようにすることができる。

キャプスタンボタンそのものの消耗、鍵盤の消耗、鍵盤下クロスの磨耗やバランスパンチングの消耗、棚板と鍵盤筬の隙間の変化により生じたロスをキャプスタンボタンの調整により解消できる。

このロスの確認は鍵盤を軽くごく浅く動かしたときにキャッチャー部とバックチェック部の動きにより確認できる。

このロスのことをカラと言う。


ロス状態とは逆にフェルトや木材の膨張によりつんのめり過ぎている状態を突き上げと呼ぶ。

このどちらかでもない適正な範囲においてキャプスタンボタンを上下させ調整することが求められる。