小学校の音楽室でピアノ調律をしていたら女の子たちが寄ってきて、外装を外すとスゴイーとワイワイ賑やかに。
その中のひとりの子が、うちはキーボードだけどおばあちゃんのところにおんなじようなのあるーって。
これってけっこう現実で、ピアノが売れた時代のオールドなピアノが実家に置いてあり、自分の子どもにはキーボードと言うパターン最近は多いです。
我々調律師としては生のアコースティックピアノの魅力を伝えていかないといけないわけですが、その機会が学校調律にあると思うのです。
しかしながら、残念ながら、学校施設のピアノはひどい状態のものが多いのが現実。
私が調律に行って3年ほどの学校の音楽室にあるアップライトピアノがあるのですが、ようやくまともになってきました。
最初に訪問したときの状態を忘れはしません。
ホコリはたまりまくり、汚れもひどく、鍵盤の高さはガタガタ、深さもマチマチ、アクションの状態はまったく手付かずでした。
これまで何十年と作業してあったのは調律のみでタッチは不均一で音色のばらつきもひどい。
それに肝心の調律も音が下がりまくりで気持ちや心がこもっていないもので、壊れるのを待つばかりと言った感じでした。
教育現場のピアノはそれこそ毎日のように弾かれるものなので、本来なら最も状態の良いものでないとならないはずです。
ましてや感性が敏感で人間形成にも影響を与える子どもたちが聴くピアノです。
コンサートホールのコンサートにしか使用しないようなピアノには気を遣い過ぎるくらい遣うのに、毎日生活の現場で使われる学校のピアノはいい加減なのは冷静に考えればおかしな話です。
どちらも同じように気を遣うべきです。
学校施設の調律、調律師にとってこれほどの社会貢献はあるでしょうか?
この文章を見られている調律師のなかにも、学校や保育園、幼稚園の調律については、料金は安いし、次回自分ができるかもわからないし、使用するのは学校の先生や子供だしって思っているかたもみえるでしょうが、考えを改めるべきです。
それは我々調律師が社会に貢献できる最も身近なものであり、本来ならば自分たちの利益を置いてでもそこに力を注ぐべきだからです。
また我々調律師の立場から見れば学校のピアノは最も一般的に幅広く音色を聞かれる楽器であり、ピアノの魅力を伝えるには重要なものだからです。
ピアノが売れないと嘆く楽器店や調律師が多いのは、利益第一でやってきたツケが降りかかっているのも一因です。ピアノが売れて儲かればなんでもいいと言った短絡的な考え。
我々に今降りかかっているこの状態を見て変えていかなければ未来はないと思います。今まで本物のピアノの音色の魅力を伝える努力を怠ってきた結果なのです。
今回お相手してくれた学校の上の先生、いろんなところへ行ったけどどこの学校のピアノもひどい状態よね。って
それは悲し過ぎますね‥