2009年3月12日木曜日

ハンマー


アップライトピアノハンマー


グランドピアノハンマー



ピアノに張られている弦を直接たたき振動させ音を出すためのなくてはならない部品。

ハンマーウッドと呼ばれる堅い木でできた部分にハンマーフェルトと呼ばれる圧縮した羊毛が取り付けてある。このハンマーフェルトに使われるフェルトには均質性が求められる。


ピアノの製造された年代により堅さや材質、圧縮方法が異なり、音色に影響を与える。

特に形状、質量、弾力が音色に影響を与える。


各メーカー、ハンマーに関しては改良、研究を繰り返し様々なタイプのものが存在している。


それぞれピアノ本体にマッチしたハンマーが取り付けられている。

またハンマーフェルトの中心に近い内側にはアンダーフェルトと言うフェルトが巻いてあるハンマーが多い。

このアンダーフェルトは、良い音を出すハンマーの条件である表面は柔らかく外側になるほど硬くなるという状態を実現させるために用いられている。


またアンダーフェルトによってハンマーの重量が増し音量などが増す効果がある。



ハンマーはピアノの音色に大きな影響を与える部品。

直接弦をたたく部分であるためハンマーの硬度を変えることにより様々に音色が変化する。


例えばおおまかに言えばハンマーフェルトが硬ければ音量が出てキツイ音になり、柔らかければ音量が抑えられ芯のない音になると言うように変化する。細かい作業であり実際には表面を柔らかくするのか内部まで柔らかくするのか等により様々に変化する。

しかしながら柔らかくしても音色が豊かになれば音量は増大したと言うこともでき、ハンマーの硬度をどうすれば音色が変化すると言うことは一概に決めつけることはできない。


その調整方法はハンマーフェルトに針を突き刺し柔らかくしたり、硬貨材と呼ばれる薬品によりフェルトを硬くすることにより行われる。



またハンマーフェルトの材料である羊毛の質や圧縮方法によっても音色は変わる。

各ブランドによって音色の違いが見られるのはこのハンマーによるところも多大にある。


このようにハンマーは音色の要である。